2008 Fiscal Year Annual Research Report
非線形退化放物型をしたケーラジーゲル系の解の存在と非存在と漸近挙動に関する研究
Project/Area Number |
18740080
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Research Institution | Tsuda College |
Principal Investigator |
杉山 由恵 Tsuda College, 学芸学部数学科, 准教授 (60308210)
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Keywords | 退化放物型 / ケーラ・ジーゲル系 / 解の爆発 / 爆発解の漸近挙動 / 有限伝播性 / 界面方程式 |
Research Abstract |
本年度には研究を進め, 具体的には以下の問題を解決した. (1) Keller-Segel系の解の界面の解析 : 解の符号を決定する時間に関する連続曲線の特徴づけを行った. 退化型方程式の場合, 弱解の正則性は期待できず, 通常の特性曲線の方法は適応出来ない. 本研究では,質量保存の法則を駆使することにより界面に対する新たな特徴づけを行った. (論文の掲載決定) (2) Aronson-Benilan評価式 : u^<m-1>の2階微分に対する下からの評価式, いわゆるAronson-Benilanの評価式を確立した. これにより, 解の正則性や正値性に関する退化放物型方程式特有の性質を抽出できた. (論文を掲載決定) 拡散の強さを現す指数と集中効果の強さを現す指数に注目しながら, 上述の解の性質を議論している. その結果,数理科学, 特に生物学の立場からは, どのような方程式による近似が現象をより正確に記述しうるかといったモデルの構築に貢献できると思われる。
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Research Products
(6 results)