2007 Fiscal Year Annual Research Report
流体力学に現れる非線形偏微分方程式の定常解に関する研究
Project/Area Number |
18740081
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
久保 隆徹 Waseda University, 理工学術院, 講師 (90424811)
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Keywords | 関数方程式 / 非線形現象 |
Research Abstract |
本年度は流体力学の基礎方程式として知られているナヴィエ・ストークス方程式に関して,半空間での定常解についての研究と2次元aperture domainでの定常解の安定性について研究を行った. 半空間での定常解については,柴田良弘氏との共向研究で培った技術をもとに半空間の解の表示を求め,その表示から全空間よりも減衰度が1つよい定常解の構成に成功した.またこの定常解の安定性については半空間でのストークス半群のLp-Lq型評価を用いることにより証明できることが期待できる. 2次元aperture domainでのflux条件が十分小さい定数の場合の定常解の安定性を弱Lq空間で示した(新潟大学菱田俊明氏との共同研究).3次元以上での定常解の安定性については菱田氏により証明されている.これは定常解の無限遠方での減衰度が良いため,aperture domainでのストークス半群のLp-Lq評緬を用いてよく知られている議論により示すことができる.しかし,2次元では,(領域に対称性を仮定した特別な)定常解であっても減衰度が悪いため,定常解自身がLp空間に属さない.しかし領域に対称性を仮定することにより定常解が弱Lp空間には属する.そのため,弱Lp空間での議論が必要になり,山崎昌男氏の議論に従って弱Lp空間での定常解の安定性を示すことができる.
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Research Products
(6 results)