2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740087
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂井 秀隆 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (50323465)
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Keywords | パンルヴェ方程式 / 差分方程式 / 特種関数 / 超幾何関数 |
Research Abstract |
2006年に出版された論文は、III型パンルヴェ方程式に関してその特殊型を扱った論文(大山、川向、岡本各氏との共同研究)と、A_2^<(1)>型のq-差分パンルヴェ方程式のラックス形式に関する論文の2件で、いずれも前年度までに得られた結果である。他に、離散パンルヴェ方程式とそのラックス形式に関する研究の展望を書いたレヴュー論文が、2007年になって出ている。 2006年度新しく得られた結果としては、正規型とは限らない二階代数的常微分方程式においてとくに、初期値空間が有理楕円曲面で表されるものについての研究を行った。有理楕円曲面については小木曽・塩田による分類が知られており、そのリストと微分方程式系との対応を構成することができた。また特異ファイバーが複数あらわれる場合に、標準型の変換として現れるベックルント変換を計算した。 この研究については、楕円関数あるいはテータ関数を用いた解の表示などについても計算を行いもう少しまとまった内容にしてから論文の形で発表したいと考えている。
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