2007 Fiscal Year Annual Research Report
星間分子雲の収縮から第二コアの形成と高速ジェット現象の解明
Project/Area Number |
18740104
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
町田 正博 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 研究員 (10402786)
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Keywords | 星形成 / 数値計算 / 星間磁場 / ジェット / 分子雲コア / アウトフロー / 多層格子法 / 星間物質 |
Research Abstract |
国立天文台のスーパーコンピュータVPP5000を用いて、星・惑星形成に関する大規模シミュレーションを行い、原始星からのジェットとアウトフローの駆動メカニズム、連星形成過程についての問題を明らかにした。星形成領域で、分子アウトフローと光学ジェットという異なる二つのフローが観測されている。我々は多層格子法を用いて、分子雲から原始星が形成するまでを直接計算した。その結果、進化の途中段階で形成されるファーストコアから低速のアウトフローが、また原始星から高速のジェットが駆動することが分かった。ファーストコアからのアウトフローは、従来の磁気遠心力風のメカニズムで駆動するが、ジェットは進化途中の磁気散逸により磁気圧駆動力によって駆動されることが得られた。また、連星形成過程を調べるために、初期に非軸対称揺らぎを入れた計算を行い、分裂(連星形成)条件を求めた。分裂は、ファーストコア形成直後と第二収縮以降に起こる。最初の分裂では、遠隔連星が形成され、後半の段階の分裂では、近接連星が形成されることが分かった。分裂は、ローレンツ力によって抑えられるが、オーム散逸により磁場が十分抜ける第二収縮期以降では、分裂可能である。これらの研究により、星形成上の大きな問題であった「アウトフロー、ジェット問題」と「連星形成・近接連星に関する問題」を解明することが出来た。
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