2008 Fiscal Year Annual Research Report
強磁場中性子星からのX線放射メカニズムの観測的研究
Project/Area Number |
18740110
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
幸村 孝由 Kogakuin University, 工学部, 准教授 (20365505)
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Keywords | X線天文学 / X線連星パルサー / 降着円盤 / 宇宙物理 / 宇宙科学 |
Research Abstract |
本年は、RXTE衛星で観測したX線連星パルサーの観測データのうち、前年度(平成19年度)に解析し終えていないものに対し、クロススペクトルを用いた時間変動の解析を進めた。残念ながら、十分な統計をもつ長時間観測のデータが得られないこともあり、鉄輝線の時間変動が連続X線に比べ遅れて変動しているかについて、新たな結果を得ることができなかった。また、前年度までに解析を行ったX線連星パルサーの研究結果も加え、5つのX線連星パルサーにおいて、高いエネルギーの連続X線ほど、低いエネルギーの連続X線に比べ先に変動していることがわかった。また、暗いX線連星パルサーほど、この傾向が顕著である傾向が分かり、これまでの連続X線放射メカニズムの考え方では説明がつかない。今後も、さらにSuzaku衛星の観測データも用いて、研究を進め連続X線放射メカニズムを構築したいと考えている。今年度、2つの国際学会(37^<th> COSPAR Scientific Assembly、The X-ray Universe 2008)、と1つの国内学会(日本天文学会2008年秋季年会)で発表を行った。
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