2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740116
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
小久保 英一郎 National Astronomical Observatory of Japan, 理論研究部, 准教授 (90332163)
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Keywords | 太陽系形成 / 惑星系形成 / 地球型惑星 / 多体シミュレーション |
Research Abstract |
現在の標準的な惑星系形成シナリオでは、地球型惑星形成の最終段階は、火星サイズくらいの原始惑星どうしの衝突だと考えられている。この研究では、地球形成シミュレータを構築し、専用シミュレーションコードを開発する。そして、原始惑星系からの地球型惑星系形成の多体シミュレーションを多数行ない、地球型惑星形成の基礎過程を明らかにする。 初期の原始惑星系の全質量、質量分布、軌道間隔、速度分散、物質密度を系統的に変化させて多数のシミュレーションを行ない、形成される地球型惑星の(1)個数、(2)質量、(3)軌道要素(長半径、離心率、傾斜角)、(4)自転パラメータ(自転角速度、赤道傾斜角)がどのように原始惑星系の初期条件に依存するのかを統計的に明らかにする。まず基本物理過程を見るために、原始惑星系円盤のガスからの抵抗、地球型惑星領域外の巨大惑星(木星等)の重力は考えない。また、簡単のため完全非弾性衝突を仮定する。 平成19年度は上記(4)について基本的な統計をまとめ、論文として発表した(Kokubo and Ida 2007)。太陽系形成の場合の標準原始惑星系から形成される地球型惑星の典型的な自転角速度は回転不安定の臨界角速度になることがわかった。また、赤道傾斜角の分布は等方的になる。これは形成直後の地球型惑星の自転軸は軌道面に近いものが多いことを示唆している。また、完全非弾性衝突ではない現実的な合体条件を得るために、原始惑星どうしの衝突シミュレーションも行っている。
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Research Products
(7 results)