2006 Fiscal Year Annual Research Report
場の理論における超対称的ノントポロジカルソリトンと宇宙論への応用
Project/Area Number |
18740146
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小暮 兼三 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助手 (50379020)
|
Keywords | ソリトン / 素粒子 / 宇宙 / 超対称性 / トポロジー |
Research Abstract |
本年度においては、超対称性を持つ簡単な模型で、フェルミボールを構成しうる理論の簡単な例を考えた。フェルミボールの存在のためには、理論にスカラー場とフェルミオン場が構城場としてあり、スカラー場には対称性の破れを起こすポテンシャルが必要である。そのため、このような理論の中で特に超対称性を持つ簡単な模型を考えた。 そして、まずこの理論での運動方程式を導いた。この方程式は、フェルミオンの場とスカラー場が絡み合った非線形な連立方程式になっていた。このままでは変数が多く、到底そのまま扱える方程式ではないので、ソリトン解の球対称性を仮定し、一定の保存電荷をラグランジュの未定係数法で考慮しながら解くべき運動方程式を簡単化した。この方程式は非線形で連立ではあるが、超対称性のおかけでスカラー場とフェルミオン場の解の間に関係が付き、厳密なフェルミボール解か、厳密でなくても超対称性がない場合に比べて性質のわかりやすい解があると予想した。そこで、解析的な計算を進めたのであるが、現在のところ特筆すべき簡単化には至っていない。今後もつづけてこの方程式の性質を調べ、超対称性のある場合のフェルミボールの解について新しい知見を得たいと考えている。さらに、フェルミボールの超対称性がある場合は、スカラー場のポテンシャルに平坦方向があるため超対称性がない場合に比べて、定性的にちがった性質があるのではないかと予測しており、その可能性を追求していきたい。
|