2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740152
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
高橋 智彦 Nara Women's University, 理学部, 助教 (10324956)
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Keywords | 素粒子論 / 数理科学 / 超弦理論 / 弦の場の理論 / タキオン凝縮 |
Research Abstract |
弦の場の理論における古典解とゲージ構造について明らかにするという研究目的を実現するため、ボゾン型の弦の場の理論におけるタキオン凝縮解に関する解析を行った。昨年度に導入したワークステーションによる計算システムを活用し、計算プログラムの改良および理論の解析という研究計画にほぼ沿った研究を行い、今まで計算されなかった様々な量を計算することに初めて成功した。 解析的なタキオン凝縮解に対するある種のゲージ不変量の計算を、解析的手法と数値的手法により行った。このゲージ不変量の値がピュアゲージ解とタキオン凝縮解とでは異なることを明らかにし、この量が真空エネルギーと同様の振る舞いをすることを示した。このゲージ不変量の値は、解析的な計算ではタキオン凝縮解のphantom項の寄与のみから得られ、数値的な計算ではphantom項以外の寄与により決まることを示し、このようなphantom項の振舞いもまた真空エネルギーに対するものと同様であることを指摘した。また、タキオン解析解に対するゲージ不変量の値は、Siegelゲージにおける数値解に対する値と一致することを示し、両者がゲージ同値であることへのさらなる証拠を与えることができた。さらに、off-shell boundary stateという概念を提唱し、このゲージ不変量と解析解から具体的に導かれることを明らかにした。 また、浅野-加藤ゲージにおける弦の場の理論の解析を行い、数値解のゲージ非依存性が十分な精度で成り立っていることを示した。
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Research Products
(3 results)