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2006 Fiscal Year Annual Research Report

太陽系内における一般相対論検証に関する研究

Research Project

Project/Area Number 18740165
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

荒木田 英禎  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (80413970)

Keywords一般相対論 / 重力理論 / 高精度数値積分法 / 天体力学
Research Abstract

一般相対論を高精度に検証するために必要な数値計算技法の開発に取りくみ,Picard-Chebyshev法の研究・開発を行った.Picard-Chebyshev法は数値積分法の1つであるが,系の大局的な近似解が分かっている場合に,その大局解から出発し,摂動論的にPicard反復法を用いて近似的に解を求める.
Picard反復法の右辺は加速度の積分計算に対応するが,この積分は一般に解析的に実行できないため,この積分部分を解析的に積分可能な関数で展開する事を考え,この展開にChebyshev多項式を用いるのでPicard-Chebyshev法と呼ばれ,最終的な解もChebyshev多項式を用いた時間の関数として与えられるため,数値的摂動論とでもいうべきアプローチである.
この方法はFuskushima(1997a, b)によって簡単な摂動調和振動子問題へ適用し精度検証された例しかなかったが,我々は天体の軌道計算への応用,さらにはそのベクトル・並列計算機への応用による計算の高速化を試みている.結果としてこの方法を用いる事で通常の数値積分法では天体の位置の誤差成長には時間に比例する単調増加傾向が見られるのに対し,この方法ではKepler問題,3体問題といった,扱う問題によらず,そのような永年的変化が見られない事を確認した.
勿論,エネルギー等の保存量にも永年的な誤差の累積は現れない.
これは,準周期関数であるChebyshev多項式を使って解を表現しているため,ある次数で解の展開を打ち切ったとしても,残差もまた準周期関数で表現できるからである.
またこの方法はベクトル・並列計算機を用いる事で計算の高速化が可能である.
この方法を用いる事で,相対論の検証が高精度に可能になると考えている.

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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