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2006 Fiscal Year Annual Research Report

超重核の殻構造の実験的解明

Research Project

Project/Area Number 18740166
Research InstitutionJapan Atomic Energy Agency

Principal Investigator

浅井 雅人  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (20343931)

Keywordsノーベリウム259 / フェルミウム255 / アルファ崩壊 / ガンマ線 / 超重核 / 核分光
Research Abstract

ノーベリウム259のアルファ崩壊に伴って放出されるガンマ線を初めて観測し、ノーベリウム259の基底状態のスピン・パリティ、中性子軌道配位を明らかにした。ノーベリウム259は原子力機構タンデム加速器を用いて合成し、ガスジェット搬送法によって測定装置まで搬送し、アルファ線とガンマ線を同時計数測定した。アルファ崩壊によって励起される娘核フェルミウム255の励起状態からの脱励起ガンマ線を3本観測し、ガンマ線とエックス線の強度比からガンマ遷移の多重極度を決定し、励起状態のスピン・パリティを特定した。更にアルファ崩壊の選択則から、この励起状態と親核ノーベリウム259の基底状態の中性子軌道配位を9/2[615]と決定した。この結果から、中性子数157を持つ原子核、フェルミウム257、ノーベリウム259、ラザホージウム261の基底状態はいずれも同じ中性子軌道配位9/2[615]を持つことが実験的に初めて明らかとなった。一方、理論的には、9/2[615]軌道は中性子数157の原子核においては300keV程度の高いエネルギーを持つ励起状態になると予測されており、実験結果を再現しないことが判った。このことは、この領域の原子核の変形度が理論の予測に比べてかなり小さいことを示唆している。
この他、線源検出器間距離を離して超重核のα線を測定した実験データの解析から、高エネルギー分解能α線測定が超重核の核構造を明らかにする上で非常に有効であることがわかった。今後更に高分解能の検出器を使用してテスト実験を行い、この手法を超重核の核構造研究に応用する。

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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