2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740166
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
浅井 雅人 Japan Atomic Energy Agency, 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (20343931)
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Keywords | ノーベリウム255 / フェルミウム251 / アルファ線微細構造 / 変形閉殻 / 超重核 |
Research Abstract |
高エネルギー分解能α線微細構造測定法を開発し、ノーベリウム255のα崩壊核分光実験に適用した。線源-検出器間距離を離すことで、斜め入射の影響によるα線エネルギー分解能の劣化と、α線と内部転換電子が同時に検出器に入射することで生じるα線エネルギースペクトルの歪みを抑え、娘核の励起準位へ遷移するα線のエネルギーと強度を精度良く決定することができるようになった。この手法により、ノーベリウム255の娘核フェルミウム251の励起準位へ遷移するα線のエネルギーと強度を決定し、これまでγ線測定では観測することができなかったフェルミウム251の励起状態の回転バンド構造を初めて観測することに成功した。回転バンドの慣性モーメントの大きさや回転準位へ遷移するα遷移の抑止係数から、フェルミウム251の励起準位のスピン・パリティ及び中性子軌道配位を決定し、親核ノーベリウム255の基底状態のスピン・パリティ及び中性子軌道配位を決定した。この結果から、原子番号が94から102へと大きくなるにつれて、中性子数152に存在する変形閉殻のエネルギーギャップが大きくなることを明らかにし、ノーベリウムやフェルミウム同位体において最大になることが判った。この傾向は理論計算でも予想されていたが、エネルギーギャップの大きさの変化は予想よりも大きいことが判り、超重核の殻構造を理解する上で重要な実験データとなった。
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Research Products
(3 results)