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2006 Fiscal Year Annual Research Report

低原子価ニオブを触媒とするC-F結合とC-H結合のクロスカップリング反応の開発

Research Project

Project/Area Number 18750036
Research InstitutionGakushuin University

Principal Investigator

渕辺 耕平  学習院大学, 理学部, 助手 (10348493)

Keywords炭素-フッ素結合活性化 / ニオブ / 炭素-水素結合活性化 / 炭素-炭素結合形成反応 / 還元 / インデン / 触媒 / CFC
Research Abstract

炭素-フッ素結合を効率的に活性化し、新しい結合形成に利用することは、有機合成化学の分野における重要な課題の一つである。これに対し筆者らはすでに、塩化ニオブ(V)と水素化アルミニウムリチウムから系中で生成する低原子価ニオブが、フルオロベンゼン誘導体の還元反応や、σアリールトリフルオロトルエンのフルオレンへの分子内カップリング反応の効率的な触媒であることを明らかとしていた。
平成18年度は、低原子価ニオブを利用する、α,α,α^-トリフルオロトルエンの還元反応およびσアルケニルトリフルオロトルエンの分子内カップリング反応について検討を行った。α,α,α^-トリフルオロトルエンの炭素-フッ素結合は、形式上ベンジル位に位置するが、その化学的安定性は極めて高く、これまでの一般的な有機合成反応の条件ではこれを化学変換することは極めて困難だった。これに対して、我々が開発してきた低原子価ニオブを触媒として利用したところ、還元反応がいとも容易に進行し、対応するトルエン誘導体が収率よく得られた。この反応は原理上、クロロフルオロカーボン(CFC)や、ペルフルオロアルカンなどの含フッ素大気汚染物質の化学的な分解方法として利用できる可能性がある。また、σアルケニルトリフルオロトルエンの分子内カップリング反応では、種々の置換基を有するインデン誘導体が得られた。インデン誘導体は様々な生理活性化合物の基本骨格に見られる重要な構造であり、その骨格構築法の開発は常に重要な課題である。とりわけ、既存のインデン合成反応の多くが酸性条件下で進行するのに対して、本研究で開発した手法は塩基性条件下で進行することから、これまでの手法では原理上合成することが難しかった、塩基性官能基を有するインデン誘導体の合成法としての利用できることが期待できる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Low-valent Niobium-mediated Synthesis of Indenes : Intramolecular Coupling Reaction fo CF_3 Group with Alkene C-H Bond2007

    • Author(s)
      Kohei Fuchibe, Ken Mitomi, Takahiko Akiyama
    • Journal Title

      Chemistry Letters Vol. 36 No. 1

      Pages: 24-25

  • [Journal Article] Low-Valent Niobium-Catalyzed Reduction of α,α,α,-Trifluorotoluenes2007

    • Author(s)
      Kohei Fuchibe, Yoshitaka Ohshima, Ken Mitomi, Takahiko Akiyama
    • Journal Title

      Organic Letters Vol. 9 (In Press)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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