2007 Fiscal Year Annual Research Report
分子認識能を持つDNAを利用した遺伝子多型の組合せ解析法の開発
Project/Area Number |
18750066
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
加藤 輝 Tokyo University of Technology, バイオニクス学部, 講師 (00367195)
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Keywords | 遺伝子 / 核酸 / 臨床検査 / ハプロタイプ / 遺伝子多型 / 一塩基多型 / SNPs |
Research Abstract |
本解析法の基本操作を確立するために,以下の2点について検討した。 1.18年度までにコール酸を固定化したアフィニティーカラムを用いて,化学合成した鎖長20塩基の標的1本鎖DNAの効率的な回収法を構築した。本年度は分子内に2箇所のSNPを持つ鎖長110塩基のDNA断片を一方のSMPの違いに基づいて分離する方法を検討した。具体的には,110塩基のDNA断片の一方のSNPがTWJの分岐点上に位置するように設計された蛍光標識DNAプローブをDNA断片と結合させてTWJを形成させた後,コール酸固定化アフィニティーカラムにDNA断片を注入し,コール酸を含む緩衝液でDNA断片を溶出させた。 2.ヒトのDNAサンプルを用いて標的配列とDNAプローブを対合させ,TWJを形成させるためには,標的2本鎖DNAを部分的に解離させなければならない。このために最適なDNAプローブの長さや濃度,熱変性の条件,塩濃度などを検討した。上記1で確立した標的DNAの回収法を用いて,2箇所のSNPを持つ2種類の2本鎖DNAの混合物から,ひとつのSNPの違いに基づき一方の2本鎖DNAを分離する方法を検討したが,分離可能な条件は見出せなかった。善後策として,標的配列を非対称PCRで増幅して,1本鎖標的DNAを調製し,上記1の条件で,ひとつのSNPの違いに基づき一方の1本鎖DNAを分離することに成功した。また,分離後の標的1本鎖DNAをDNAシーケンサーで配列解読することにより,ハプロタイプの解析が可能であることを確認した。
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