2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18750073
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大洞 康嗣 Kansai University, 化学生命工学部, 准教授 (50312418)
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Keywords | 低原子価ニオブ / 前周期金属 / アルコキシニオブ / 求電子試薬 / アルデヒド / ケトン / 付加環化 / 1,3-シクロヘキサジエン |
Research Abstract |
低原子価前周期金属-アルキン化合物は有機合成上有用な反応剤であり、これまでに低原子価チタンやジルコニウムと種々の求電子剤との反応による炭素-炭素結合生成反応が報告されている。しかし、熱的に安定な低原子価種である低原子価ニオブ化合物を用いた有機合成反応への応用例は非常に少ない。これまでの研究において我々は、NbCl_5から容易に合成可能な低原子価ニオブ種であるNbCl_3(DME)錯体を用い、脂肪族ケトンと芳香族アセチレンとの反応を行なうことにより、ニオブ-アルキン化合物を経由する反応が進行し、高収率かつ高選択的に1,1,2-三置換インデン誘導体が得られることを見出すとともにニオブ-アルキンとアリールヨウ化物とのクロスカップリング反応を見出した。平成18年度の研究において我々はNb (OEt)_5とi-PrMgClから発生する新規低原子価ニオブ種にアルキンを反応させることによって(アルコキシニオブ)-アルキン化合物が効率よく得られることを報告している。平成19年度は得られた新規低原子価ニオブの有機合成反応剤としての利用を検討するため種々の求電子剤との反応を行った。結果、アルデヒド、ケトン、アリルハロゲン化物などの求電子剤を反応させることにより、対応する四置換アルケンが1:1あるいは1:2付加物として得られることがわかった。さらに、平成19年度は、触媒量の三塩化ニオブを用い、アルゴン雰囲気のもと、tert-ブチルアセチレンと種々の末端アルケン類をジクロロエタン中にて反応させることにより、二分子のアルキンと一分子のアルケンによるクロス【2+2+2】付加環化が進行し、1,3-シクロヘキサジエン誘導体が高選択的に得られることも併せて見出した。
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Research Products
(1 results)