2006 Fiscal Year Annual Research Report
液晶セグメントの配向を駆動力としたブロック共重合体ミクロドメインの配向制御
Project/Area Number |
18750095
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
戸木田 雅利 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30301170)
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Keywords | 液晶-非晶ジブロック共重合体 / ブロック共重合体 / 側鎖型液晶性高分子 / ネマチック液晶 / スメクチック液晶 / シリンダー状ミクロドメイン / せん断流動配向 |
Research Abstract |
液晶セグメントとポリスチレンセグメントからなるジブロック共重合体はリビングラジカル重合法で調製し,それが形成するミクロドメイン構造を、小角X線散乱で評価した.ポリスチレンセグメントの重量分率0.13,数平均分子量20500の試料を合成した.ミクロドメイン構造は,液晶性セグメントがスメクチヅクA相,ネマチヅク相を形成する間,シリンダー状であるが,等方液体に転移すると無秩序相となった.液晶セグメントがネマチック液晶およびスメクチック=液晶状態にある温度で、ラメラあるいはシリンダーミクロドメインを形成している液晶-非晶ジブロック共重合体に回転式レオメータで定常流せん断を印加し,せん断印加後、治具から剥離した試料にX線ビームを流動速度方向(v)、速度勾配方向(▽v)、ニュートラル方向(v×▽v)の3方向から照射して広角および小角X線回折像を撮影し、液晶およびミクロドメインの配向を判定した。その結果,ネマチック液晶温度ではシリンダー長軸と液晶ダイレクターがともにv方向にあるparallel-b配向をとるのに対し,スメクチック液晶温度では液晶はダイレクターが▽v方向を向いたc配向をとる一方,ミクロドメイン構造は乱された状態であった.この試料をネマチック液晶温度で熱処理すると,シリンダー長軸と液晶ダイレクターがともに▽v方向を向いたperpendicular-c配向が現れた.より分子量の高い分子量で同程度のポリスチレン重量分率を有するジブロック共重合体では,液晶セグメントが等方液体状態でもシリンダーミクロドメインが維持され,冷却すると液晶ダイレクターが自発的にシリンダー長軸方向に配向することを確認した.
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Research Products
(7 results)