2006 Fiscal Year Annual Research Report
化学修飾によって蛋白質を神経細胞表面の特定の部位に局在化させる
Project/Area Number |
18750139
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
照屋 健太 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30372288)
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Keywords | チオエステル / コレステロール / C末端修飾 / GFP / プリオン蛋白質 |
Research Abstract |
・GFPのC末端修飾のバリエーションの調製と修飾化合物の最適化 GFP C末端チオエステル調製系を準備した。さらに、チオエステル結合になるアミノ酸としてMetを挿入したGFP・Met C末端チオエステル調製系を作出し、反応性の違いについて比較検討を行った。その結果、新たに作出した系においては、大腸菌での発現量に大差は見られなかったものの、キチンカラムへの結合、GFPの蛍光強度が前者の系に比べて弱く、また、切り出し反応は、冷却状態(4℃)でも進行した。これらのことから、Metの挿入によって融合たんぱく質の各ドメインの安定性が低下し、チオエステル調製に必要な機能を果たすことが、難しくなることがわかった。修飾化合物として、Cys・X・Chol(1)の合成を行った。ここでXは、エチレングリコール構造、Chnolはコレステロール骨格である。1とGFPチオエステルとの縮合を行った。HPLC上で縮合生成物に対応するピークが得られた。しかしながら、C末端の化学構造は現在のところ同定できていない。HPLC精製で得られた留分を細胞に添加したが、GFP由来の蛍光を検出することは出来なかった。このことは、C末端修飾GFPのリフォールディング条件を整えるか、HPLC以外の精製方法を検討する必要があることを示している。現在はこの観察に関わる条件の検討を進行させている。並行して、プリオン蛋白質チオエステル調製系を安定して供給するための系の改良をすすめている。
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