2007 Fiscal Year Annual Research Report
多糖・機能性高分子複合体を用いた新規バイオナノマシンの創製
Project/Area Number |
18750153
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
沼田 宗典 Ritsumeikan University, 総合理工学研究機構, 准教授 (70423564)
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Keywords | 多糖 / 超分子 / ブロックコポリマー / ミセル / ドラッグデリバリーシステム |
Research Abstract |
β1、3系の天然多糖であるシゾフィランおよびカードランは様々な疎水性ポリマーをラッピングすることにより水溶性コンポジットを与える。今回、このラッピング過程で疎水性ポリマーに巻き付くシゾフィランの領域を制御し、ラッピングを利用した新規な超分子ブロックコポリマーの創製を試みた。このような、自己組織的なラッピングを利用したブロックポリマーの創製は高分子合成の視点からみても興味深いはずである。 まず、疎水性ポリマーを有機溶媒に溶解し、水中でエマルジョン化した。ここにシゾフィランのDMSO溶液を加え、有機溶媒/水の界面にてRenatureさせ、疎水性ポリマーへのラッピングを行った。このような界面でのラッピング過程を利用することにより超分子ポリマーの形成が可能となると期待される。得られた水溶液のDLS測定の結果、直径100-200nmの構造体の形成が示唆された。さらに、TEMによる観察の結果では内部に疎水性ドメインを持つ水溶性巨大ミセルの形成が明らかとなった。 次に、このミセル内部に疎水性の制がん剤であるカンプトテシンを内包することを試みた。ここでは得られるミセルにバイオ材料としての適性を持たせる為に、ポリ乳酸を疎水性ポリマーとして使用した。種々の条件を検討した結果、カンプトテシンを内包したミセルの調製に成功し、一定の成果を得る事ができた。今後は得られた制がん剤内包ミセルを利用した新規なドラッグデリバリーシステムの構築を目指す予定である。
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