2007 Fiscal Year Annual Research Report
リチウム二次電池用炭素薄膜電極の表面被膜と電極反応速度に関する研究
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18750169
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
福塚 友和 Kyoto University, 大学院・人間・環境学研究科, 助教 (90332965)
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| Keywords | 電池 / 電気化学 / リチウム二次電池 / 炭素負極 / 薄膜 / 表面被膜 |
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| Research Abstract |
リチウム二次電池用炭素負極においては、炭素電極、表面被膜、電解質が電池反応に関係するため、電極/電解質界面が複雑である。そこで、本研究では電極に結着剤の影響を受けないバインダーフリーな炭素薄膜電極を用い、電極/電解質界面を単純化した。これにより、各要素が電極反応速度に与える影響を明らかにすることでリチウム二次電池の高性能化の指針を与えることを目的としている。昨年度に引き続 き、本研究では表面被膜に着目して表面被膜が電極反応速度に与える影響を調べた。本年度の成果概要は以下の通りである。
1、表面被膜形成にEC系電解液あるいはVC(ビニレンカーボネート)系電解液を用いてサイクリックボルタンメトリー(CV)測定を行った。それぞれの表面被膜形成後に、電解液をEC系あるいはDMSO(ジメチルスルホキシド)系に入れ替えてCV測定を行った。VCから表面被膜を形成した場合、その後のサイクルにおいてVCの還元分解は抑制されるが炭素薄膜によってはEC系、DMSO系いずれも電解液の還元分解が抑制できず、表面被膜が有効に機能しないという現象が起こった。しかし、その後のサイクルでは還元分解は抑制された。これにより表面被膜の構造が電解液により異なることが示唆された。
2、炭素薄膜電極に種々の電解液を用いて活性化エネルギーを求めた。その結果、EC系電解液で表面被膜を形成した場合や表面被膜が有効に機能しなかった場合は活性化エネルギーに電解液依存性は見られな かった。一方、VCから形成した表面被膜が有効に機能した場合は活性化エネルギーに電解液依存性が見られた。このことは表面被膜の特性が界面リチウムイオン移動の律速過程に何らかの影響を与えたことを示唆している。
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