2006 Fiscal Year Annual Research Report
遷移金属を添加した酸化物の磁性スイッチング素子の開発
Project/Area Number |
18750179
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
片山 正士 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 研究員 (90419268)
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Keywords | 二酸化チタン / 電界効果 / トランジスタ / 希薄磁性半導体 / スピントロニクス |
Research Abstract |
本研究では遷移金属添加酸化物の磁性デバイス開発として、遷移金属添加二酸化チタンを対象とし ・電界効果を用いたクリーン・連続的・可逆的な磁性制御 を目的としている。具体的な課題としては 1 高品質二酸化チタン薄膜の作製 2 ボトムゲート型電界効果デバイスの作製 の2点が挙げられる。 ・高品質アナターゼ型二酸化チタン薄膜の作製 母体材料となるアナターゼ型二酸化チタンエピタキシャル薄膜の高品質化を行った。LaAlO_3単結晶(001)面上に二酸化チタン薄膜を成長させる際に酸素分圧を断続的に変化させることによって、高結晶性かつ低酸素欠損の二酸化チタン薄膜を作製した。さらにトップゲート型の電界効果トランジスタ構造を作製したところ、電界効果移動度0.3cm^2/Vs, on/off比10^5と良好なトランジスタ特性が得られた。 ・ボトムゲート型電界効果デバイスの開発 磁気光学効果を用いた磁性評価や光機能との複合化を図るには、活性層である二酸化チタン表面が露出したボトムゲート構造の電界効果デバイス開発が必要となる。そのキーポイントはエピタキシャル絶縁層にある。電界効果を利用するための絶縁層としての機能だけでなく、その上に成長させる二酸化チタン薄膜のテンプレートともなるため、その品質は重要である。導電性基板であるNb : SrTiO_3(001)上にLaAlO_3エピタキシャル絶縁層を作製し、さらに活性層であるTiO_2,Al電極と堆積させ、ボトムゲート型デバイスを作製した。電界効果移動度0.04cm^2/Vs, on/off比10^4と、トップゲート型には劣るものの、明瞭なトランジスタ動作を確認した。
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