2006 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブによる連続可変バンドエンジニアリングの構築と光・電子素子応用
Project/Area Number |
18760018
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
牧 英之 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (10339715)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 発光素子 / バンドエンジニアリング |
Research Abstract |
本研究では、カーボンナノチューブデバイスを用いて、(1)"電界・応力"という外部入力により可変的に"バンド端変調・バンドギャップ変調"を行う新たなバンドエンジニアリングを構築することを目的とする。また、本研究での外部入力によるバンド端・バンドギャップ変調の実現により、より複雑なキャリア挙動の動的制御や発光波長の連続制御が可能となることから、本研究では連続可変バンドエンジニアリングの応用として、(2)キャリア再結合時間の動的制御による単一光子発生素子およびバンドギャップ連続制御による波長可変発光素子の開発という、これまでのバンドエンジニアリングでは実現できない新規光・電子デバイス開発を行う。 本年度は、(a)発光素子実現のためのキャリア制御法の構築、(b)局所電界印加素子の作製、(c)応力による連続可変なバンドギャップ制御に関する研究を行った。 (a)では、カーボンナノチューブへの低・高仕事関数電極形成やカーボンナノチューブにK金属を内包することによるキャリア制御を試みた。その結果、従来制御が難しかったn型、アンバイポーラ特性を制御性良く得る手法を構築した。 (b)では、一本のカーボンナノチューブに対して局所的に電界を印加可能な素子の作製を試みた。その結果、一本のカーボンナノチューブに対して2つのゲート電極を形成した電界効果トランジスタを作製することに成功した。 (c)では、圧電素子を用いてカーボンナノチューブに対して応力印加可能なデバイスを試作した。この素子におけるフォトルミネッセンス測定により、一本のカーボンナノチューブに対して引っ張り歪を印加することで、連続的にバンドギャップが制御できることを示した。
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Research Products
(4 results)