2007 Fiscal Year Annual Research Report
超ナノ微結晶ダイヤモンドのナノバンプ構造化による超高性能電界電子放出素子の開発
Project/Area Number |
18760021
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Research Institution | Ariake National College of Technology |
Principal Investigator |
原 武嗣 Ariake National College of Technology, 電子情報工学科, 講師 (20413867)
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Keywords | 結晶工学 / 新規機能材料 / 超ナノ微結晶ダイヤモんド |
Research Abstract |
本研究は、ナノパンプ構造化金属薄膜に、PLD法を用いて成長した高品質UNCDを堆積し、超高性能電界電子放出材料素子として検討すべくH17年に立ち上げた研究である。新材料であるUNCDは,その物性がまだよく調べられていない。昨年度は、UNCD薄膜の光学・電気特性について調べることで、より良質なUNCDおよびボロンドープしたp型UNCD薄膜成長の条件を見出した。 本年度は実際に電子放出特性を評価したので報告する。申請段階では、ナノバンプ構造化金属薄膜にUNCD薄膜を堆積する予定であった。しかしながら使用するエキシマレーザが高エネルギーであるため、バンプ構造薄膜が損傷し、UNCD薄膜がバンプ構造を維持出来ないことが判明した。電子放出特性評価装置には数ミクロンオーダーのプローブを高真空中で捜査しながら電流測定を行うSPFEC法を用いた。プローブ先端はナノオーダーであり、ナノバンプ構造を形成できずとも、任意の微小エリアでの電子放出特性評価が可能である。そこで、UNCD薄膜及び、p型UNCD薄膜をSi基板上に堆積し、直接電子放出特性評価を行った。測定エリアは2×2mm^2の範囲で放出電流を測定し、マッピングを行った。さらに任意の点にてI-V測定を行った。測定時は、サンプルとプローブ先端の距離を一定に保ち、直流2000Vまでの電圧を印加した。この時、測定を同じ場所で連続的に行うことでしきい値が低くなり、放出電流が増大することが確認できた。これは連続的な電圧印加により、薄膜表面が活性化されたためだと考えられる。最終的に部分的ではあるが、UNCD薄膜で500V近辺、B-UNCD薄膜で300V程度での放出電流が得られる箇所を確認できた。
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Research Products
(2 results)