2006 Fiscal Year Annual Research Report
有機無機複合体多層薄膜を用いた新規蓄光デバイスの開発
Project/Area Number |
18760032
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
薄井 洋行 神戸大学, 連携創造本部, 研究機関研究員 (60423240)
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Keywords | 結晶成長 / 自己組織化 / 半導体物性 / 光物性 / 表面・界面物性 |
Research Abstract |
本研究課題の新規蓄光デバイスは、配列化した半導体ナノ粒子層とインターカレーションイオンを収納できる隙間を作る有機分子層との多層膜で構成される。基板上の半導体ナノ粒子サイトには優先的に有機分子が吸着するため、規則的な配列構造を有した有機分子層の作製のためには、サイズや形状が制御された半導体ナノ粒子薄膜が必要となる。本年度は、基板との格子定数の違いに起因する格子ひずみによって高密度に自己組織化した半導体ナノ粒子薄膜を作製し、サイズと形状の制御に関する研究を行った。 分子線エピタキシー法を用いてSi(100)基板表面上にGaAsナノ粒子を蒸着させた。成長温度は673K、成長速度は0.8monolayer/min、V/III族分圧比は30とした。ナノ粒子の成長過程は反射高速電子回折によりその場観察した。ナノ粒子薄膜を作製後に、基板表面に対して垂直方向および平行な方向から高分解能の透過型電子顕微鏡(TEM)による観察を行い、形状と結晶構造を評価した。 基板垂直方向からのTEM観察の結果、ナノ粒子は長方形の底面を持ち、それぞれのエッジは<011>方向と平行であり、サイズの増大にともない、積層欠陥が導入され、形状の異方性が増大することが分かった。一方、断面観察の結果、GaAsナノ粒子は堆積量の増加にともない基板表面と小さな角度を持つstepped mound型の構造から、4つの{111}ファセットからなるhut cluster型のGaAsナノ粒子に成長することが分かった。これらの結果より、粒子の高さの増大にともない格子ひずみが増大し、ナノ粒子中の{111}面に積層欠陥が導入されることによってひずみを緩和し、この{111}面の積層が増大する方向に結晶が増大するため、底面が長方形の形状異方性を持つナノ粒子が形成するものと考えられる。
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