2006 Fiscal Year Annual Research Report
ショットピーニングと自己き裂治癒を応用したセラミックスの高強度化
Project/Area Number |
18760077
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
高橋 宏治 横浜国立大学, 工学研究院, 助教授 (90334630)
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Keywords | セラミックス / 自己き裂治癒 / ショットピーニング / 高強度化 / 圧縮残留応力 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ショットピーニングとき裂治癒を融合させることによって,構造用セラミックスの強度特性を低コストで大幅に向上させる方法を提案することである.本方法を申請者らが開発した窒化ケイ素およびアルミナに適用する.ショットピーニングを行うことにより,セラミックス表面に圧縮残留応力を導入することができる.しかし,同時に表面き裂が発生することが懸念される.そこで,ショットピーニング後にき裂治癒処理を行うことにより,発生した表面き裂を完全に治癒する.本年度の研究目的は,破壊靭性値および曲げ強度の向上に対する最適なショットピーニングおよびき裂治癒の条件を見出すことである. まず,導入したショットピーニング装置を用いて,窒化ケイ素とアルミナの曲げ試験片にショットピーニングを施した.ここでは,投射材の材質および粒径,投射速度等を変化させた.光学顕微鏡および走査電子顕微鏡を用いて,ショットピーニングを行った試験片(以下,ショット試験片と呼ぶ)の表面形状を詳細に観察した. 続いて,ショット試験片を用いて,高温大気中において,任意の時間,き裂治癒のための熱処理を行った.熱処理後の試験片の表面形状の観察,表面粗さ・残留応力の評価を行い,熱処理前と比較した.ショットによって導入された傷が治癒されていることが確認できた ショット試験片とき裂治癒を行ったショット試験片(ショット治癒試験片)を用いて,曲げ強度の評価を行った.また,圧子導入法によって,破壊靭性値と残留応力の推定を行い,ショットピーニングの効果を検討した.
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Research Products
(1 results)