2006 Fiscal Year Annual Research Report
歯科インプラントにおける造成骨再生状態モニタリングのための光音響計測装置の開発
Project/Area Number |
18760085
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森田 康之 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (90380534)
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Keywords | 歯科インプラント / 光音響法 / レーザー誘起超音波法 / 歯周組織 / GBR法 / 光計測 / 顎骨 / 歯槽骨 |
Research Abstract |
本研究では,光音響法を用いた造成骨再生状態のリアルタイムモニタリングを行う計測システムを,「非破壊・無侵襲・in vivo」で確立することを目的とする.本年度は,システムのプロトタイプの設計・開発・組立てを行った.一般的な光音響計測では,光波で試料内に音響波を励起し,その音響波信号を試料表面に貼付した圧電素子で検出する.しかし本システムでは,サンプルを伝播した音響波信号をマイケルソン光波干渉計で検出することにより,「高感度・非接触」型を実現している.パルスNd:YAGレーザーのフラッシュランプ信号を音響波信号検出のトリガーとして用いることにより,提案時のプロトタイプより軽装化を実現した.完成したプロトタイプを使用し,試験的にガラス内部に誘起した音響波を捉えることに成功している.次に,ブタ顎骨を使用し,GBR法を模擬した造成骨ファントム(擬似試料)を作製した.すなわち,ブタ顎骨を粉砕機により砕片化し,粉砕骨のサイズの異なる数種類の試験片を作製することにより,GBR法による経時的治癒状況を模擬している.そして上述の光音響計測システムのプロトタイプに設置し,計測を行っている段階である.GBR法を模擬した造成骨ファントムを使用するに伴い,ブタ顎骨の構造および物性値(ヤング率など),さらにはブタ歯周組織(歯牙・歯根膜・歯槽骨・顎骨)の構造・物性値・変形挙動を明らかにするための予備実験を行った.顎骨・歯槽骨において緻密骨・海綿骨構造や骨梁構造など非常に複雑な構造を示しているが,変形挙動に関しては線形弾性材料として考えることが可能であるという結果を実験的に得ている.
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Research Products
(6 results)