2006 Fiscal Year Annual Research Report
超高温ガスタービン熱遮蔽膜の高温酸化はく離機構の解明による被膜設計指針の導出
Project/Area Number |
18760089
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
脇 裕之 大阪電気通信大学, 工学部, 講師 (30324825)
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Keywords | 高温強度 / 遮熱コーティング / プラズマ溶射 / TBC / はく離 / 機械的性質 / 疲労 / 寿命評価 |
Research Abstract |
本研究は,熱遮蔽・耐食自立膜の機械的性質・疲労特性を明らかにし,熱遮蔽コーティングシステム(基材と一体化したシステム)としての酸化はく離寿命を向上するための被膜の設計指針を導出することを目的とするものである.これまで測定困難であった自立膜の機械的性質や遮熱コーティングシステムの損傷を評価するために,以下の2点について重点的に研究を行った.それぞれに対する成果を記述する. 1.自立膜の機械的性質・疲労特性を評価可能な新しい評価法 (1)新しい発想である円管横圧縮法を考案・開発し,耐食自立被膜CoNiCrAlYの機械的性質を明らかにした.特に熱処理と溶射粉末粒径が機械的性質に与える影響について調べた.ヤング率を向上させるためには粉末粒径を小さくすることが有効であり,強度を向上させるには熱処理が有効であることを明らかにした. (2)上記の円管横圧縮法を用いて,耐食自立被膜の疲労特性についても明らかにした. (3)上記の円管横圧縮法を拡張し,1つの試験片から4倍の強度データを同時に高効率で評価する方法を考案した.さらにその手法で耐食自立被膜の機械的性質を高効率で評価できることを確認した. 2.熱遮蔽コーティングシステムとしての損傷をモニター可能な新しい手法 (1)デジタル画像相関法により表面のき裂開口変位をモニターすることで,熱遮蔽コーティングシステムの部材内部で生じた微小なはく離の検出が可能であることを明らかにした.
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