2007 Fiscal Year Annual Research Report
高精度X線ミラー作製のためのナノ精度表面形状転写法の開発
Project/Area Number |
18760100
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三村 秀和 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (30362651)
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Keywords | 電鋳 / X線ミラー / ナノ精度 / 転写 / 表面 |
Research Abstract |
本研究では、高精度に平滑化された表面を転写により実現することを目的とし、具体的には、ナノメートルの表面粗さが要求されるX線ミラーの転写による作製を目指した。本プロセスは電鋳法をベースとしており、昨年度準備した電析実験装置を用いた基礎的検討を実施した。 ・ 電極層形成条件の検討 電極層形成におけるバインダー層のCrの量を全反射蛍光X線分析により定量的に調査を実施し、Cr量を精密に調整することで、良好な剥離条件を見出した。 ・ 金属析出条件の検討 良好な平滑転写表面の実現を目的に、Ni金属析出条件と電極層形成条件の精密な探索を実施した。金属析出条件の詳細な調査をするためにピコアンメーターとエレクトロメーターによる精密電流、電圧、測定を実施した。その結果、標準電極基準による電圧を決定することが可能となった。その結果、マスター表面と同等の転写表面を得る事に成功し、さらにEEMにより平滑化された表面の転写を実施し、1μmx1μm四方において、RMS0.1nmレベルの平滑表面を得ることを確認した。 ・ 各種マスター表面を用いた転写表面の粗さ評価 マスター基板として、Siウエハーと石英ガラスを用いた。Siの場合は、Niシリサイド層が形成されており、時間経過とともに剥離することが困難であることがわかった。その結果、マスターとしては、石英ガラス表面を洗濯した。マスターを2回使用しても、マスター表面の粗さは変わらず、2回目の転写表面に関しても、良好な表面粗さを確認した。
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Research Products
(3 results)