2006 Fiscal Year Annual Research Report
共進化多目的リアクティブスケジューリングによる情物一体化製造環境の動的管理
Project/Area Number |
18760103
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
谷水 義隆 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 准教授 (60275279)
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Keywords | リアクティブスケジューリング / 遺伝的アルゴリズム / 共進化 |
Research Abstract |
生産活動中に,作業の遅延や機械の故障など,生産現場の状況が変化した場合,あらかじめ作成した最適な生産スケジュール通りに生産活動を行うことができない.そこで,状況の変化に応じて適切な生産スケジュールを生成する動的なスケジューリング手法が必要とされている.著者はこれまでに,遺伝的アルゴリズムの手法を用いて,状況の変化に対し,生産活動を停止しないで,生産スケジュールを改善する"リアクティブスケジューリング(Re-active scheduling)"の研究を行ってきた. 本研究では,生物の共進化の機構を用いて,多目的共進化リアクティブスケジューリングの手法を提案するとともに,情物一体化製造環境のプロトタイプを構築し,提案したリアクティブスケジューリング手法の製造現場における有効性を検証することを目的としている.平成18年度は,総納期遅れ時間および総滞留時間を目的関数とした二目的のリアクティブスケジューリング手法を提案した.さらに,リアクティブスケジューリングシステムのプロトタイプを開発し,計算機実験を行った.具体的な手順を以下に示す. (1)多目的リアクティブスケジューリングにおける交叉法の改良 既存のリアクティブスケジューリング手法において,総納期遅れ時間および滞留時間に対する遺伝子の優位性を考慮した交叉法を提案した.この手法は,交叉の際に,遺伝子1つずつに対して目的関数における優位性を評価し,優れた遺伝子を子個体へ継承するとともに,劣った遺伝子のみを取り替える.これにより,優れた親個体の特質を子個体に継承することができる. (2)スケジューリングシステムの開発 上記(1)のアルゴリズムに基づき,これまでに開発したリアクティブスケジューリングシステムの機能を拡張した.計算機実験の結果,従来の手法よりも生産スケジュールをより改善できることを確認した.
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Research Products
(4 results)