2007 Fiscal Year Annual Research Report
ゲル構造ER流体を応用したマイクロ加工用フィクスチュアデバイスの開発
Project/Area Number |
18760104
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柿沼 康弘 Keio University, 理工学部, 助教 (70407146)
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Keywords | ナノ・マイクロ加工 / フィクスチュア / 機能性材料 / ER流体 / ゲル |
Research Abstract |
研究目的 本研究では,片側電極を適用したERGをマイクロ切削加工用の固定機構に適用することで,電気的に固定力とアライメントを同時に調整可能なフイクスチュアデバイスを開発することを目的とした.本研究は2年間の計画で遂行され,平成19年度の計画としては,(1)最適片側電極を適用したマイクアライメント調整機能付きERGフイクスチュアの製作(2)ERGフイクスチュアの固定力とアライメントの同時制御および切削加工実験による性能評価(3)真空環境下におけるERGフイクスチュアデバイスの固定特性解析を掲げた. 研究成果 (1)に関して,対向材料を絶縁体とした条件で,有限要素法によりERゲル内の電界分布を解析し,得られる電界強度が最大となる片側電極形状を明らかにした.最適電極形状を適用したERGフイクスチュアは,従来の電極形状を適用した場合に比べ,固定力が1.5倍増加することを確認した. (2)に関して,田の宇型ERGフイクスチュアデバイスを開発し,これをマシニングセンクに組み込みガラスのマイクロ切削加工試験を行った.ERGフイクスチュアによりガラス材料は十分に固定され,同時に印加する電界を調節することで,ガラス材料のアライメントを調整可能であることを確認した.R0.5mnのボールエンドミルによりガラス材に溝加工を行った結果,加工開始点から終点まで幅一定の溝を形成することに成功した. (3)に関して,ERGは高真空環境下でも粘着効果を発生することを確認した.ウェハの真空搬送に応用可能であることを示唆した. 学会発表等の研究実績 本研究により得られた成果は学術論文4編,国際学会1件,国内学会1件で発表した.
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