2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子流動プロセスのマルチスケール・マルチフィジックス統合解析
Project/Area Number |
18760117
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高奈 秀匡 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (40375118)
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Keywords | 流体工学 / モデル化 / 材料加工・処理 |
Research Abstract |
本研究は,ナノ粒子超音速ジェット加工の高性能化およびその歯科医療への革新的応用展開,さらにはナノ粒子混相流のフロンティア領域創成を目指し,ナノ粒子流動モデルを構築し,加工プロセス全過程の数値実験を行った。まず,圧縮性乱流計算コードにより数値計算を行い,微小空間における基板に衝突する超音速ジェットの熱流動場を明らかにした。さらに,熱流動場の方程式と粘性抵抗力,流体加速力,付加質量,Saffman揚力,ブラウン運動等を考慮したナノ粒子の運動方程式をカップリングすることにより,微小空間超音速ジェット中におけるナノ粒子の飛行特性や基板近傍に生じる衝撃波とナノ粒子との複雑干渉を詳細に解析し,衝撃波前後において粒子に働く力を定量的に評価した。さらに,粒子と基板との衝突・複雑干渉および皮膜形成過程という異なる空間スケールを持つ現象に対して物理モデルを構築し,これらの個々のモデルを統合し,システム全体を対象としたマルチスケール・マルチフィジックス統合解析を行うことにより,個々のエレメント評価を統合したシステム全体の評価およびシステムの最適化に成功した。 また,本年度では,来年度の実験解析に向けて高速応答圧力センサーおよびデータロガーを購入し,基板に衝突する高速噴流の流体力学特性と皮膜特性との相関を明らかにするための流体計測システムを構築した。 本研究により得られた成果は,The 6^<th> International Symposium on Advanced Fluid Information Third International Conference on Flow Dynamicsでの国際会議や日本混相流学会年会講演会2006,日本機械学会第84期流体工学部門講演会,2006年度溶射合同講演大会および平成18年度衝撃はシンポジウムでの国内会議において発表された。
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