2006 Fiscal Year Annual Research Report
人工心臓開発のための袋状ソフトアクチュエータ実現に向けた基礎特性評価
Project/Area Number |
18760128
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
渕脇 正樹 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (60346864)
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Keywords | ソフトアクチュエータ / 導電性高分子 / 人工心臓 / マイクロポンプ |
Research Abstract |
広範囲な変形が可能な面状のアクチュエータへの発展と実用化技術を目指した袋状のソフトアクチュエータの創製,また,袋状ソフトアクチュエータの収縮運動によるポンプ(流体輸送システム)への応用とその性能評価を行う.本年度は,立体構造配置による面状ソフトアクチュエータの駆動メカニズム解明とその変形の広範囲化を目指し,以下のことを明らかにした. 1.アニオン駆動層とカチオン駆動層の接合されたバイモルフ構造の導電性高分子ソフトアクチュエータを向かい合わせて設置することにより,広範囲に開閉運動するソフトアクチュエータが作製可能となる. 2.内側にカチオン駆動層,外側にアニオン駆動層を接合したバイモルフ層のアクチュエータを向かい合わせに設置することにより,顕著な開閉運動が実現可能となる.カチオン駆動層とアニオン駆動層の比が2:1の場合にアクチュエータの開閉運動は最も大きくなる.酸化時には,内側のカチオン駆動層が収縮し,外側のアニオン駆動層が膨潤するために2枚のアクチュエータは外側に膨らむように変形する.一方,還元時には,内側のカチオン駆動層が膨潤し,外側のアニオン駆動層が収縮するために2枚のアクチュエータは内側に変形する.そのため,2枚のアクチュエータは初期状態に戻る. 3.アクチュエータにスリットを入れることにより,開閉運動はさらに大きくなり,またアクチュエータが閉じる際に最も大きな力を発生させることが可能である.
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