2006 Fiscal Year Annual Research Report
沸騰流動・熱伝達の直接同時収集によるマイクロスケール流動系沸騰メカニズムの解明
Project/Area Number |
18760153
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
河南 治 兵庫県立大学, 大学院工学研究科, 助手 (20382260)
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Keywords | 沸騰 / 伝熱 / マイクロ流路 / 無電解めっき / 熱伝達計測 |
Research Abstract |
将来の微細管群にて構成される、沸騰二相流ループを利用した高性能小型排熱デバイスの開発に向け、単一微細管内の強制対流沸騰熱伝達のメカニズムを詳細に検討するため、今年度は新規なテストセクションを含む実験装置の開発に取り組んだ。まず初めに、新規テストセクションである、透明微細伝熱管を製作するため、ガラス微細管(内径0.5-2.5mm)の内壁面へ無電解めっき法によりコーティングする金薄膜の膜厚最適化を行った。その結果、沸騰流動の観測と熱伝達測定の同時収集に最適な、透明性と抵抗値、均一性を有する金薄膜をコーティングするためには、微細管内径によって最適なメッキ浴温度/時間が変化することがわかった。次に、ツインプランジャポンプと透明微細伝熱管を含むテストループを制作し、透明微細伝熱管を恒温槽内に設置して金薄膜温度一抵抗特性を調べた。その結果、無電解めっき法を用いて制作した透明微細伝熱管の抵抗一温度特性は、通常径の円管(透明伝熱管)と同様、直線性を示し、その傾きは経時変化によって変わらず、y切片のみが変化する(小さくなる)ことがわかった。つまり、試験前後の検定によってy切片さえ決定しておけば、抵抗値から管内壁温度が測定できることが明らかとなった。この透明微細伝熱管(内径1.0mm長さ50mm)を用いた強制対流および強制対流沸騰実験を、純水を実験流体として実施し、管内流体挙動観測と管内壁面熱伝達測定の同時測定に成功した。 現在、管軸方向の温度分布測定のため、長さ30mmの透明微細伝熱管を3〜5個連結したテストセクションの開発に取り組んでいる。
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Research Products
(1 results)