2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760161
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
村上 岩範 群馬大学, 大学院工学研究科, 助手 (80292621)
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Keywords | 高温超電導上 / モータ / DC / 同期モータ / 非接触 / 磁気ダンパ |
Research Abstract |
本研究では、原理が単純でしかも容易に高速回転が得られる直流モータに着目し、この駆動方法を高温超電導浮上モータに応用した高温超電導浮上直流モータを開発し、このモータの磁場及び運動解析、さらに駆動原理の解析、これらを基にした制振方法の開発を目的としている。この目的を達成するため平成18年度には既存の軸を有する回転系を浮上回転系へと移行する事を計画し、これに伴う設計及びモデルによる検討を行い実際に浮上回転系の試作を行った。しかしながら本直流モータは、駆動コイルに対する磁束の方向に極めて敏感に反応し、従来有軸系にて構成していた磁気回路構成を変更することが困難であることが判明した。このためこの磁気回路構成を浮上系にて応用した場合、磁気回路と回転体磁石との吸引力が超電導浮上によるピン留め力に勝り、磁気回路と回転体が吸着してしまった。そこで、回転体を多角形とし、磁気回路構成の自由度を上げることによってこの問題を解決することとした。このため研究計画に遅延が生じているが、現在モデル作成及び解析を実行中である。また試作段階での磁気回路構成を検討する中で浮上用に用いる厚み方向に磁化された単純な円盤形磁石の外周上方に多極化した磁束領域を創出することに成功し、これを用いた3相同期モータの開発に成功し無制御で高速回転域まで(約6000[rpm])の駆動に成功し、さらに非接触の簡単な磁気ダンパによる共振時振動の制振も実現された。従って平成18年度は高温超電導浮上直流モータの開発より派生した同期モータについて研究発表を行った。
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