2006 Fiscal Year Annual Research Report
人体と車両との振動伝達に基づく振動付加による乗り心地と触覚振動による安全性の向上
Project/Area Number |
18760163
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
吉田 秀久 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 講師 (00332635)
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Keywords | 振動特性 / 振動付加 / 人体各部位における振動加速度 / 触覚振動 / 筋電位 |
Research Abstract |
本研究では車両動力学の見地から,人間にとって不快な振動と不快と感じさせない振動を識別することで,従来からの一方的に不快な振動を抑制するという発想とは逆に,識別した不快と感じさせない振動を積極的に快適性の向上に利用することで,車両乗車時の快適の向上に寄与する振動発生系を提案する.また驚きを与えずに確実に情報を伝達させる振動の特徴を明らかにすることで,積極的に安全性の向上に寄与し,車両の安全を確保する振動発生系を提案する.これを実現するために具体的には人体への振動伝達経路を2つに絞り,その効果を理論と実験により明らかにする. (1)座位/立位における脚部・臀部・腰部・背部を介した振動伝達経路における振動 (2)手部・腕部を介した振動伝達経路における振動 本年度は以下の検討を行った. (1)望ましい振動特性の検討 (2)触覚刺激であるハンドル振動の付加条件の検討 研究目的で明示したように座位/立位での振動伝達経路の振動においては,実運用を目指したバイオメカニクスを考慮した評価が必要となる.そのため本実験では本学既設の新幹線用腰掛けを備えた既設の人体・車体連成評価装置を使用し,人体各部位での振動加速度の計測実験を行った. またハンドル振動による触覚刺激としての振動付加条件の検討においては,自動車用運転台を備えた本学に既設のDriving Simulatorを使用した.実験による客観評価を検討するため,こちらの実験においても生体情報計測を用い,特に左右腕部の筋電位計測を実施した. 今後,これらの結果を元に,評価手法確立のためのモデルの提案とそれによる検証が今後の課題である.
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