2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760164
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 隆太 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 講師 (60376861)
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Keywords | 多軸制御工作機械 / 送り駆動系 / 運動制御 / 同期精度 / 制御系設計 / 加減速指令 / ピッチ誤差 / バックラッシ |
Research Abstract |
多軸制御工作機械は直進3軸と旋回2軸を有する数値制御工作機械であり,工具と工作物間の相対変位と角度の両方を制御できるため多くの利点がある.しかし,その加工精度は直進軸のみの機械とくらべて悪い.そのことの原因のひとつに,多軸制御工作機械の制御系が従来の直進軸のみの機械と同じ思想で設計されていることがある.多軸制御工作機械は旋回軸を有するため,直進軸と旋回軸の同期精度にも注意を払う必要があるが,これまでそのような制御系設計法が開発されてこなかった. 本研究では,多軸制御工作機械の送り駆動系について,その同期精度を向上するための制御系設計法を開発した.まず同期精度を悪化させている要因を明らかにするため,多軸制御工作機械の送り駆動系をモデル化してシミュレーションを行った.その結果,サーボ遅れや各軸の応答性に違いがあると同期精度が悪化し,また旋回軸の駆動機構に起因する同期誤差も大きいことがわかった.そこで,各軸の応答性を揃えるためのサーボゲイン調整方法とサーボ遅れを補償するためのフィードフォワード補償器の設計方法を開発した.さらに,旋回軸駆動機構に存在するバックラッシとピッチ誤差,およびフィードバックに使うセンサに存在する信号遅れを補償するための補償器と,旋回軸を駆動するモータのトルク飽和を回避するための加減速指令設計方法も開発した.実験とシミュレーションにより開発した制御系設計法の有効性を確認したところ,多軸制御工作機械の運動性能を大幅に向上できることを確認した
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Research Products
(14 results)