2007 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブ流動制御による隙間流れ励起振動の制振メカニズム解明と知的適応制御
Project/Area Number |
18760171
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
渡辺 昌宏 Aoyama Gakuin University, 理工学部, 准教授 (40256673)
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Keywords | 流体関連振動 / 振動制御 / アクチュエータ |
Research Abstract |
壁面に設けた狭いスリットからの流体噴き出しと吸込みにより,流路内の流体流れをアクティブに制御することで,すきま流れ励起振動を抑止する非接触制御手法を提案し,実験と理論および数値解析により制振特性を明らかにした.また,その制御手法を柔軟シートのフラッタに適用し,非接触でシートフラッタを抑止する手法を開発した.数値解析では,マルチボディダイナミクス解析手法を用いてシートを離散化した.そして,シートの運動と流路内の流体流れが連成した非線形流体・構造連成方程式を数値積分により計算して制振効果を調べた.さらに,制御則に学習型適応制御アルゴリズムを用いて,フラッタ抑止する実験を試みた.実験と数値計算により,以下の結果を得た.(1)提案する制御手法により柔軟シートのフラッタを効果的に抑止できる.(2)制御ゲインと位相シフトを調整することで,シートフラッタが発生する臨界流速を約3倍に増加できる.(3)プラッタを抑止できる最適な位相シフトが存在し,位相シフトは最も重要な制御パラメータの1つである.(4)制御ダインを増加させると制振効果は増加するが,上限値が存在する.(5)流路入口と出口付近に設けた2つのスリットからの流体噴き出しと吸込みを利用することで,より効果的にフラッタを抑止することができる.(6)適応制御を用いることで,制御パラメータを自動チューニングしてフラッタを抑止することができる.以上の成果は,振動工学,流体工学および制御工学の分野で,学術的・工学的に有益な知見を与え,るものである,また機械の高速化と高性能化において,機械技術発展に大きく貢献するものである.
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