2006 Fiscal Year Annual Research Report
圧電素子の最適配置に基づく柔軟構造物の状態監視システムの構築
Project/Area Number |
18760175
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
川畑 成之 阿南工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (70390507)
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Keywords | 機械力学制御 / 最適設計 |
Research Abstract |
宇宙構造物や航空機翼に代表される柔軟構造物は,その構造特性から低周波数め固有振動モードを多数有しており,低次の固有振動が同時に発生することで構造の安全性や機能性に影響を及ぼす.一方,近年は軽量化を目的としてCFRP等の複合材料が用いられている構造物が多く見られる.しかし,複合材料は比強度・比剛性が優れる反面,微小物体の衝突などの軽微な外的要因によって振動や剥離等の損傷を生じやすい問題がある.そのため,主として複合材料で構成された構造は,外的要因によって振動や損傷が容易に生じ,機能性の低下や構造が破壊に至る可能性を潜在的に有している.しかし,宇宙構造物等の構造物では日常的に人が介在してメンテナンスを実施することは困難であり,壊滅的な損傷が生じて初めて認識されることも多い.そこで本研究では包括的な構造物の状態監視システムの構築を目指して,本課題ではまず振動制御と損傷同定を状態監視の基礎と捕らえ,少数のセンサ・アクチュエータを用いたヘルスモニタリングシステムの構築を目的とする.18年度に実施し得られた成果は以下のとおり. 実施テーマ:数値シミュレーションおよび実験による構造物の振動制御・状態監視システムの構築 詳細内容 (1)複合材構造の振動モード計測システムの改善 ・振動計測システムについて,研究代表者がこれまで提案してきたシステム設計手法の見直しと改善を行った. ・新たに設計した振動計測システムについて,加速度センサを用いた基礎的実験によりその有効性を検証した. (2)圧電素子を用いた複合材構造の衝撃力同定システムの構築 ・モード座標空間における衝撃力作用位置同定法を定式化した. ・モード座標空間における衝撃力履歴同定法を定式化した. ・衝撃力作用位置および履歴同定法の有効性を数値シミュレーションによって示した.
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