2008 Fiscal Year Annual Research Report
振動刺激への錯覚を利用した触覚インターフェースの研究
Project/Area Number |
18760179
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
昆陽 雅司 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 助教 (20400301)
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Keywords | 触覚ディスプレイ / 触覚受容器応答モデル / 振動刺激 / 摩擦感 / 固着・滑り現象 / 超音波振動子 |
Research Abstract |
素材の手触りのような複合的な触覚情報をできるだけ単純な機械インターフェースで呈示することを目指す。触覚を再現するには, 触対象の物理的因子をそのまま呈示する必要はなく, 皮膚内部の触覚受容器の活動を一致させればよい。そこで, 本研究では, 触覚受容器の周波数応答特性を利用して, 単純な振動刺激で受容器を選択的に刺激する方法を提案する。この振動刺激を合成することによって, ヒトが触対象をなぞった際の受容器活動を再現し, あたかも本物の触対象に触れたかのように錯覚させる触覚呈示法を確立する。本研究では, これを実現するために, 触対象をなぞった際の皮膚の変形挙動と触覚受容器の活動を解析し, その受容器活動を振動刺激で再現する機械インターフェースを構築する事が目的である。本年度は以下の研究を行った。 1. 振動刺激を用いた摩擦感の呈示法の開発 ヒト指腹部の触察時の固着・滑り現象に着目し, 固着から滑りに遷移した際の触覚受容器の活動を高周波の振動刺激によって制御し, 摩擦感を呈示する手法を開発した。また, 皮膚と接触面との固着・滑り現象を計測し, 1自由度振動系モデルによって疑似的に再現した。 2. 超音波振動を用いた触覚ディスプレイの開発 超音波振動による触感呈示法を実現するために, 共振を利用してピンアレイ状の弾性体を単一の圧電素子で駆動する触覚ディスプレイを開発し, ゲームコントローラのジョイスティック部に装着可能であることを検証した。また, ランジュバン振動子による超音波振動の振幅変調を用いた皮膚感覚呈示と力覚呈示装置を組み合わせて, 複数の素材感の呈示を実現した。
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