2006 Fiscal Year Annual Research Report
フォールトトレラントな人間-機械協調制御システム実現のための基礎研究
Project/Area Number |
18760188
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
弓場井 一裕 三重大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10324542)
|
Keywords | 耐故障制御系 / データ駆動型制御器設計 / VRFT / 二自由度制御系 / GIMC構造 / FCbT |
Research Abstract |
今年度の研究成果として,第1点目として耐故障制御系の構築に関する検討を行った。故障による影響が双対Youlaパラメータとしてモデル化できると考え、Hansen法により双対Youlaパラメータを同定した。そして,同定された双対Youlaパラメータに基づいて耐故障制御を達成するYoulaパラメータを設計し、GIMC構造を用いて実装し、柔軟アームの冗長センサ故障問題に適用し、製作した実機において良好に故障の影響を抑制できることを確認した。さらに、事前に想定していない未知の故障に対して故障の影響を促成する耐故障制御系を構築するため、故障時に採取された時系列データからGIMC構造におけるYoulaパラメータを設計する方法として,近年盛んに研究が行われているVRFTと呼ばれるデータ駆動型制御器設計法を採取した。VRFTはコントローラの未知パラメータを最小二乗法により導出するため、オンラインでのコントローラの設計が可能である。故障発生後に適切なYoulaパラメータ事前情報を用いることなく設計することが可能となる。提案するオンラインでの耐故障制御系構築法をアクチュエータ故障問題に適用し、故障後においても故障前とほぼ同等の目標値応答特性とフィードバック特性を実圏できること確認した。しかし、現在コントローラパラメーターは一括処理最終二乗法により求めているため、逐次最小二乗法によるコントローラパラメータの取得が課題である。 第2点目として,一回の実験データから多変数コントメーラパラメータを設計する方法として,相互相関関数を利用したFCbTを提案し、シミュレーションによりその有効性を確認した。構築した実験システムは多入力システムであることから多入力システムに適用可能なデータ駆動型制御器設計法を提案した。しかし、オンラインでの利用を考慮すると非専務医最適化を利用するFCbTを線形な問題に近似し、最小二乗法などにより解ける形に変換する必要がある。
|