2007 Fiscal Year Annual Research Report
化学コミュニケーション型群知能ロボットシステムの構築
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18760198
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
菅原 研 Tohoku Gakuin University, 教養学部, 助教授 (50313424)
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Keywords | 化学物質 / 群ロボット / コミュニケーション / 分業 / アルコール / 確率変動モデル |
Research Abstract |
本年度の研究実績概要は以下の通りである。 1)化学物質を介して情報共有する群ロボットの分業ダイナミクスについて昨年度、作業切り替えを確率的に行う単純確率モデルをべースとして、化学物質を導入した確率変動モデルを提案し、「目標比率からの誤差」「外乱に対する応答性」などの特性解析を行った。これは主に時系列に対する安定性を解析したものである。本年度は空間上に均一に点在する物体を所定の場所に運搬するタスクを群ロボットに課し、より現実に近い状態でのロボットの振る舞いについて、シミュレーションによる解析を行った。特にロボット台数と比率制御の精度に関する解析を行った結果、単純確率変動モデルと比較してロボットの台数に大きく依存することなく、2ケタ以上の精度で安定性が保たれることが明らかになった。 2)アルコールコミュニケーション型ロボットシステム昨年度に引き続き、化学コミュニケーションを可能とするロボットの試作に向けて、市販のアルコールセンサーを搭載したロボットを開発した。昨年はエタノールを化学メディアとして使用し、基本性能を明らかにしたが、今年度は各ロボットにマイクロポンプを搭載して、自律的にアルコールの散布を可能としたこと、よりコミュニケーションに適した物質を模索するために、ブタノールやプロパノールなどのアルコール類を導入して、ロボット間コミュニケーションに与える効果を見るなどの研究を進めた。さらに、これらの成果を踏まえ、基地のアルコール濃度に応じて基地から探索に出るタイミングをコントロールする実験を行うことで、分業ダイナミクスへの応用に向けた基礎的なノウハウの蓄積を進めることができた。
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