2006 Fiscal Year Annual Research Report
小型ロボットを用いた非接触細胞微細回転操作と細胞内3次元構造解析
Project/Area Number |
18760201
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
見崎 大悟 静岡理工科大学, 理工学部, 助手 (00361832)
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Keywords | 顕微作業 / 画像認識 / ロボット / CT / 3次元再生 |
Research Abstract |
本研究課題は,小型ロボットを用いた非接触細胞微細回転操作と細胞内3次元構造解析のシステムの構築を目指して,顕微鏡下に配置が可能でナノオーダの制御が可能な超小型自走ロボットに,非接触回転をおこなうための作業ツールを搭載して,このツールで対象物を浮かせた微細ツールを非接触で安定的に回転をおこなうとともに,回転動作を観察した複数の画像にCT技術を適用することにより,観察対象の微細物を立体的に観察する手法を検討することを目的としている.以下に本年度の研究成果を列挙する. 1 顕微鏡下で微細作業を実施するために,XYΘに自由度を持つ超小型ロボットの製作をおよび改良をおこなった.圧電素子の駆動回路を見直すことで,小型ロボットを構成する電磁石の応答性が改善され,ロボットの安定性が向上した. 2 顕微作業に必要となるマイクロピペットを,先端径や先端長さを変えて製作をおこない,対象物の把持や非接触回転に対して最適な形状や寸法の検討をおこなった. 3 複数台の非接触回転メカニズムを作成し,他方向から非接触回転観察をおこなえるよう,装置を改良した. 4 細胞内の立体観察をおこなうために適した,対象物の回転方向や速度の検討をおこなった. 5 対象物一回転あたり,29枚の顕微鏡画像を取得し,それぞれの画像について前処理,濃度変換をおこなった後に,CT(computed tomography)の基本技術である,逆ラドン変換をもちいて,対象物の3次元構築をおこなった. 6 基本実験として,直径100[μm]サイズのガラスビーズを観察対象として,内部欠陥情報を取得する実験をおこない,有効性と今後の問題点を確かめた.
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