2006 Fiscal Year Annual Research Report
系統安定化用SMESやMRI用超伝導マグネットの実用的最適化設計手法に関する研究
Project/Area Number |
18760209
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野口 聡 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (30314735)
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Keywords | 超伝導マグネット / SMES / MRI / 最適化設計 |
Research Abstract |
高温超伝導マグネットを設計する上で,高温超伝導導体の特性を高精度にモデル化し,シミュレーションに組み込むことは必要不可欠である.現在でも,超伝導導体の特性把握の実験は広範囲で行われているが,そのほとんどが人間による特性把握のためのものであり,高精度モデル化に必要なデータ形態と一致していない.そこで,高精度モデル化に必要な特性を,特に熱特性を対象とし実験計測した. さらに,磁場解析と熱解析の連成シミュレーションのためのプログラム・コードに,冷凍機伝導冷却特性を考慮したプログラム・コードへと発展させた.また,最適化アルゴリズムとも結合し,本研究の目的である系統安定化用SMESやMRI用超伝導マグネットの実用的設計のための電磁場解析・熱解析・最適化設計手法を開発した.その結果,磁場だけを考慮に入れた高温超伝導マグネットの最適化設計の時と比べて,新たに温度を考慮にしたことで,高温超伝導マグネットに使用する導体量を減らせることが確認できた. また,堅固な設計を目指して,Immune Algorithm(免疫アルゴリズム)を最適化手法として導入した.その結果,多少の製造上の誤差が生じても,マグネット性能を維持できる形状を提案できた.従来の感度解析による手法よりも,Immune Algorithmを堅固な設計用に修正し,その修正法を用いることで,大幅な計算時間の短縮化も達成できた.さらに,通常は一つの目的関数しか扱えないImmune Algorithmを多目的関数用に,たとえば中心磁場強度,漏れ磁場低減,巻線体積最小化などの多くの目的が同時に扱えるような手法について検討を行ってきた.
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Research Products
(2 results)