2007 Fiscal Year Annual Research Report
系統安定化用SMESやMRI用超伝導マグネットの実用的最適化設計手法に関する研究
Project/Area Number |
18760209
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野口 聡 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (30314735)
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Keywords | 超伝導エネルギー貯蔵装置 / 最適化設計 / 電磁界数値解析 |
Research Abstract |
超伝導マグネットの実用的な設計を磁場解析・熱解析・最適化手法の連成により行えるようにするために,「堅固な設計」と「多目的設計に対する最適設計」についての検討を行った.「堅固な設計」については,Immune Algorithmを堅固な設計用に修正し,その修正法を用いることで,大幅な計算時間の短縮化も達成できた.また,「多目的設計に対する最適設計」ついては,ゲーム理論の適用により,トレードオフの関係にある多数の目的を考慮することが可能となった.さらに,協力ゲームや非協力ゲームなどの種々のゲーム理論を比較し,最適化設計に適したゲーム理論の調査を行った. 実験結果から冷凍機伝導冷却を使用した場合の,超伝導コイル内部で温度差を考慮に入れた設計手法についての検討も行った.超伝導マグネットを設計する上で,超伝導導体の特性を高精度にモデル化し,シミュレーションに組み込むことは必要不可欠である.そこで,高精度モデル化に必要な特性を,特に熱特性を対象とし実験計測を行った.この結果を磁場解析と熱解析の連成シミュレーションのためのプログラム・コードに組み込み,冷凍機伝導冷却特性を考慮したプログラム・コードへと発展させた.そして,そのプログラム・コードに最適化設計アルゴリズムを組み合わせることで,熱特性までも考慮に入れた超伝導マグネットの最適化設計を可能にした. 超伝導マグネットの最適化設計の結果,従来の熱特性を考慮していなかった設計結果よりも巻線体積をおよそ15%減らす設計に成功した.
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Research Products
(4 results)