2006 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子非対称マイクロシリンドリカル構造の構築と固体リングレーザー応用
Project/Area Number |
18760233
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤井 彰彦 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80304020)
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Keywords | 導電性高分子 / 有機EL / 有機レーザー / 微小共振器 / マイクロリング / マイクロディスク / 蛍光 / レーザーダイオード |
Research Abstract |
高い蛍光量子効率を有する導電性高分子を発光材料として用いて、非対称マイクロシリンドリカル構造の設計と作製を試み、その発光機構の解明とレーザー応用を目的として、その発光特性を利用した光機能デバイス応用を検討した。以下に具体的な内容を述べる。 (1)スピンコート法、ディッピング法、セルフアセンブリ法、電着法等によって作製された導電性高分子超薄膜構造について、表面及び界面状態を光学顕微鏡、共焦点顕微鏡、AFM等で評価し、作製条件の最適化をおこなった。また、X線回折、偏光ラマン散乱の観測により高分子の結晶性、配向性を評価した。 (2)導電性高分子薄膜及びその超階層構造の電子・光物性の評価を行った。特に、立体規則性の高い導電性高分子とその同素体で立体規則性の低いものの複合体薄膜を作製し、その発光特性、光学異方性、光導波路特性等の評価を行い、レーザー発振のための複合条件を見出した。また、その電気的測定により、電荷移動度を明らかにし、X線構造解析により、薄膜中の結晶構造と電気的・光学的特性の相関関係を明らかにした。 (3)フォトリソグラフィー法を応用した導電性高分子非対称マイクロシリンドリカル構造の作製を試み、SEM観察によりその評価を行った。導電性高分子薄膜の加工には、反応性イオンエッチング法を用い、膜表面、断面の平滑性を評価して、エッチング条件の最適化をおこなった。 (4)作製した非対称マイクロシリンドリカル構造にピコ秒オーダーの超短パルス光励起することにより、その発光特性及び光学異方性を調べた。自然放出の増幅現象あるいは超放射過程における発光スペクトル及び蛍光寿命を測定した。 (5)FDTD法などの電界分布シミュレーションを行い、非対称マイクロシリンドリカル構造内の電界分布を明らかにし、レーザーの指向性との相関性を明らかにした。
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