2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760242
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
三宅 弘晃 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部環境計測グループ, 宇宙航空プロジェクト研究員 (60421864)
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Keywords | 電気・電子材料 / 帯電解析 / 表面・内部帯電 / 宇宙環境 / 電子線 / プロトン |
Research Abstract |
・二次電子放出測定による帯電材料パラメータの測定及び解析 KEKにおいて二次電子放出係数の測定が可能なシステムの構築を行い、標準サンプル(金、及び石英ガラス)の測定し、過去のデータベースを比較検討を行うことで、信頼性のある測定システムの構築が出来たことが確認できた。このシステムを用いてポリイミドなどの宇宙用材料の測定をおこなっており、来年度に内部帯電計測の結果とともに帯電・放電機構の解明する為のデータとする予定である。 ここで得られた成果は2006年9月に行われたIEEE Plasma Science SocietyのISDEIV(International Symposium on Discharges and Electrical Insulation in Vacuum)にて発表、また、日本真空協会の論文誌「真空」(2007年6月号)に掲載決定済みである。 ・内部帯電計測装置を用いた宇宙環境モニタの開発 プロトン照射した、PMMA(アクリル)やAg-Teflon、Kapton、石英ガラス、カバーガラスなどの絶縁材料内部の帯電計測に成功し、材料内部に蓄積した荷電粒子の挙動の解析を行うことが出来た。また、PMMAのみであるがプロトン照射中における試料内部の荷電粒子挙動の計測にも世界で初めて成功することが出来た。さらに、本年度は静止軌道上(GEO)の電子環境を模擬できる真空チャンバーを世界で唯一有している仏国・国立宇宙研究センター(CNES)及び国立航空研究所(ONERA)にてGEO環境を模擬した電子線照射条件下におけるポリイミドなどの宇宙用材料の内部帯電計測が行え、宇宙環境計測モニタ応用への足掛かりとすることが出来る測定結果が得られた。 ここで得られた成果の一部はIEEE Trans.Plasma Science -Spacecraft Charging-(2006年10月発行)に掲載された。また、第37回安全工学シンポジウム(7月、日本学術会議主催)10th-SCTC(6月、主催CNES)やCEIDP2007(10月IEEE/DEIS主催)にて発表を行う予定である。
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