2006 Fiscal Year Annual Research Report
電磁干渉抑制のための電源・グランド面の周期構造パターン設計に関する研究
Project/Area Number |
18760253
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
豊田 啓孝 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 講師 (20311798)
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Keywords | EBG / 不要電磁波 / EMI / プリント回路基板 / 周期パターン / 分散関係解析 / 阻止域 |
Research Abstract |
本研究課題の最終目標は、「小型電子機器に搭載可能なサイズで、不要電磁波の阻止域を任意に設定することができ、有効な阻止性をもつ電源・グランド面の周期パターンを実現する」ことである。具体的には、「これまでに開発した、複雑な形状を含む平行平板構造の電磁界分布の高速解析法を、任意の幅、長さ、本数のスリットがある場合に対応させるためのスリット解析モデルを10GHz以下の周波数で構築すること」、および、「分散関係解析に基づいた阻止域計算において前項の成果を積極的に活用して、周期構造電極におけるスリットを用いた阻止域制御を実現し、さらに、試作による特性評価・検証を行い、60dB以上の阻止域を実現する」ことである。そして、本年度の当初計画は、「1.スリット解析モデルの構築」、「2.スリットモデルのHISESへの実装」、「3.スリットによる阻止域制御の実施」である。 まず、1では、当初の計画通り、まず任意長のスリットに対応できるよう既存のモデルを拡張した。そして、2つ以上のスリットが存在する場合にも既存のモデルの拡張により精度よく解析できるモデルを構築した。 次に、2では、独自に開発中の高速EMIシミュレータHISESへの実装を行う前に、まずパッチアンテナシミュレータPASに対して1.の成果も併せて実装した。放射パターンも含めて精度よく高速に電磁界計箕が行えることを確認した。 最後に3では、分散関係解析により阻止域が求められることを明らかにし、これに碁ついてパッチにスリットを導入することで周期構造全体の阻止域を任意に設定できることを明らかにした。そして、スリットの長さをパッチの半分にした場合に最適な阻止特性が得られ、阻止特性を劣化させることなく、構造の小型化が実現できることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)