2006 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶構造を有する波長変換素子と光スイッチの設計に関する基礎研究
Project/Area Number |
18760254
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
佐藤 弘明 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助手 (00380113)
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Keywords | 光デバイス・集積化 / フォトニック結晶 / 波長変換 / 光スイッチ / 非線形材料 / 磁化プラズマ |
Research Abstract |
平成18年度は研究計画にも記したように、機能性を付与したフォトニック結晶デバイス実現のため、調査研究及び数値解析を進めた。本研究で初めに解明しなければならない点は、デバイス実現のための材料の具体化であり、特に材料の機能的条件はその特殊性のため、調査は非常に難しい面があることが明らかになっている。また調査研究を行っている際に本研究に関連する事項で新たな情報を得た。フォトニック結晶導波路と外部導波路の接続の設計の際にトポロジー最適化によって接続部近傍の構造を決定する手法である。結果的にその接続部は非常に複雑な結晶構造をしており、理論的な説明は難しい。本研究でも波長変換素子において複合型導波路を扱っており、その問題は平成19年度の計画に挙げているが、可能な限り単純な形状で実現したい。 一方、数値解析においては研究計画の記載事項(波長変換素子→フォトニックバンドギャップ計算と導波路の伝搬モード解析、光スイッチ→外部印可磁場の空間分布による2光波のスイッチング特性)についての結果を得ており、平成19年度の研究計画に直ちに移行できる。本研究によって進められた具体的な点は次の通り。1.波長変換素子→2次元ロッド型フォトニック結晶構造における入射波と高調波との位相不整合量を評価。2.光スイッチ→導波路近傍に外部磁場を狙って印可できれば、当然ながらではあるが光スイッチは可能となる。つまりはその外部磁場の印可機構は、導波路近傍に、微細領域で大きな磁場を印可できるように工夫すればよいと考えられる。 逆に研究計画の記載事項で、平成18年度中に完了できなかった事項は次の一点。1.波長変換素子→位相整合のための「準」反転分極構造の導入とその材料の検討。入射波に対する効率的に高調波を発生できておらず、依然位相不整合量が改善されない結果となっているため、平成19年度も検討を要する。
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