2006 Fiscal Year Annual Research Report
領域分割処理に基づくワイドダイナミックレンジ画像合成プロセッサの開発
Project/Area Number |
18760260
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
佐々木 正明 仙台電波工業高等専門学校, 助手 (70310977)
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Keywords | CMOSイメージセンサ / ワイドダイナミックレンジカメラ / 画像合成 / 露光時間 / 複数回露光 |
Research Abstract |
究極的に画像の明暗の差が大きい場面を撮影しても,低照度部分の黒つぶれや高照度部分の白とびなどの不具合を生じないワイドダイナミックレンジイメージセンサは100dB以上の照度範囲の画像を撮影できる.しかしながら,表示媒体であるディズプレイや写真印画紙などのダイナミックレンジは50dB〜60dB程度であり,線形応答で広ダイナミックレンジ画像を表現した場合に,表示される輝度情報が制限されてしまう・本研究では,露光時間が既知である複数の露光時間の画像から,どの部分においても十分なコントラストを有し,人間の視覚で不具合が感じられない広ダイナミックレンジ合成アルゴリズムと,動画に対応した画像合成プロセッサについて検討している. 本年度は,ハードウェア化に適合した広ダイナミックレンジ画像合成アルゴリズムについて検討した.(1)輝度情報のみのグレイスケール画像を対象として,各画素ごとに階調が飽和しない露光時間の領域に分割して,各領域で十分なコントラストが表現でき,かつ領域の境界部分における擬似輪郭を違和感のない程度に低減できた.(2)本広ダイナミックレンジ画像合成アルゴリズムのカラー画像に対する拡張を行った.これは,輝度情報のみで広ダイナミックレンジ画像合成を行い,輝度値が確定した後に,各画素に色情報を付加する方式である.これにより,広ダイナミックレンジ画像合成後の色ずれを緩和できた.(3)動画に対して本広ダイナミックレンジ合成アルゴリズムを適用した場合に,広ダイナミックレンジカメラの露光時間切り替えや取得枚数変更の影響を検証するリアルタイム画像処理・表示システムを構築した.
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