2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760269
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
笹森 文仁 Shinshu University, 工学部, 准教授 (70298090)
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Keywords | 移動通信 / OFDM / フェージング相関 / ダイバーシチ / ビット誤り率 |
Research Abstract |
OFDM伝送方式はディジタル変調信号を時間と周波数の2次元配列的に伝送する方式である。これまでの研究で,「ドップラー周波数(時間変動)」と「遅延スプレッド(周波数変動)」の2つのパラメータ値からフェージング相関の統計値を計算し,OFDM伝送方式のビット誤り率を簡易かつ瞬時に計算できる手法(閉じた形の計算式)を確立した。また,伝送路状態が劣悪な環境において伝送品質(ビット誤り率)を維持するために,適応変調方式のように変調度を下げて1ビット当たりの送信エネルギーを増大するよりも,ある程度のフェージング相関は有するが,変調度を下げずに複数のサブキャリヤで同一シンボルを送信・合成して時間または周波数ダイバーシチ効果を狙った方が効果的であることを理論的に検証した。一方,伝送路状態に応じて本提案方式を適応的に制御して伝送効率(スループット)を安定させることを目的とし送信シンボルの変調度や検波方向,ダイバーシチ方向,ダイバーシチブランチ数など種々のパラメータを変化させたときの特性を明らかにした。その結果を活かして,時々刻々と変化する伝送路上で本適応制御を実現し,安定したスループット特性が得られることを検証することが今後の課題である。
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Research Products
(4 results)