2006 Fiscal Year Annual Research Report
ダイレクトコンバージョンOFDM受信機における信号歪補償法の研究
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18760281
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
真田 幸俊 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90293042)
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Keywords | IQインバランス / UWB / ウルトラワイドバンド / ダイレクトコンバージョン / 周波数ダイバーシチ |
Research Abstract |
本年度はダイレクトコンバージョン型受信機における歪の甲で,特にIQインバランスの補償法を検討した.IQインバランスは復調過程で同相成分と直交成分の間の位相差および振幅差がずれることである.これは各成分に対する増幅度の違いや受信機内の位相器の誤差によって発生する.本研究では送信側信号に符号化を行うことによってIQインバランスの影響を補正する方式を提案した.ダイレクトコンバージョン受信機でOFDM信号を復調したとき,IQインバランスが存在すると,周波数変換した受信信号のうち正の周波数成分の一部が歪となって負の周波数成分に干渉する.同様に負の周波数成分の一部が歪となって正の周波数成分に干渉する. 提案する歪補償法では送信側の信号に符号化変調を行い,連続した2つの信号を受信して一定の方法で合成すると,上記の歪成分がキャンセルされる.したがって歪成分による誤り率特性の劣化を防ぐことができる.また符号化した信号を周波数軸上で離して配置するため,マルチパス通信路においては周波数ダイバーシチ効果を得ることができる.これにより従来の方式に比べて5-10dBのSN比の改善を達成した.計算機シミュレーションを用いて提案方式は従来方式に比べて特に歪が大きい場合に有効であることを示した.また提案方式は非常に簡易な計算によりその特性を得ることができるため,高速なデータ通信(たとえばウルトラワイドバンドシステムなど)に有効である.
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