2008 Fiscal Year Annual Research Report
ダイレクトコンバージョンOFDM受信機における信号歪補償法の研究
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18760281
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
眞田 幸俊 Keio University, 理工学部, 准教授 (90293042)
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Keywords | DCオフセット / 周波数オフセット / IQインバランス / OFDM / ダイレクトコンバージョン受信機 / 時間領域補正 / 周波数領域補正 |
Research Abstract |
本年度はOFDMダイレクトコンバージョン型受信機における歪の中で, DCオフセットおよび周波数オフセット存在時におけるIQインバランスの推定方法について検討した.従来方式および提案方式ともDCオフセットを削除するために微分フィルタを用いる.またパケット先頭のプリアンブルを用いて周波数オフセットを推定する.IQインバランスの推定に関しては, 従来方式ではパケット先頭のプリアンブルを用いて時間領域で推定する.しかしこの方法では周波数オフセットが小さい場合には推定誤差が大きくなる.そこで周波数領域に存在するパイロットサブキャリアを特定の信号パターンで変調し, DCに対して対称な周波数にあるパイロットサブキャリア信号に直交関係を与える.IQインバランスの影響は対称な周波数にあるサブキャリアに現れる.そこでこの直交関係を利用し対称なサブキャリアからの干渉成分を推定し, そこからIQインバランス量を計算する.提案方式は特に周波数オフセットが小さい場合において優れたIQインバランス推定特性を示した. また実験においてDCオフセットおよび周波数オフセットの補正処理を実装し, その効果を実証した実際の無線LAN端末の信号を周波数変換装置で受信し, ベースバンド信号に変換する.変換されたベースバンド信号をA/D変換器でディジタル化し計算機のハードディスクに記憶させ, オフラインで受信信号を復調した.その際にDCオフセットおよび周波数オフセットの補正処理を行い, OFDM信号を復調した.これによってOFDMダイレクトコンバージョン型受信機が動作することを検証した.
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